とよころの歌

「豊頃町歌」

昭和25年制定

作詞:小原四郎 作曲:田辺房太郎 編曲:有賀正助

1. 青雲の光あらたに 明けわたる とよころ

人の和と文化輝(かがよ)い 日に月にいよよ栄ゆる

おお わが町 誇りは高し

2. 大つ海潮路とどろに 香りたつ とよころ

漁り船 明日を漕ぎいで 原生の百花 ささ副う

おお わが町 希望は高し

3. 十勝川水辺さやかに 穣りたつ とよころ

報徳の歴史めぐりて 新生の恵み 息吹ける

おお わが町 ちからの郷土


この町のシン ボルを観光資源として広く紹介するため抒情豊かなハルニレの詩を作った。

「ハルニレの詩」

作曲:小原 四郎 作曲:中村 誠二

1.春には 遠い 風を呼び 目覚めを 告げて 雲を吹く

あのハルニレは ふるさとの 希望の樹です 命です

さわやかな あなた 好きです いまも

2.夏には 母の 慈しみ 映して 唄う 十勝川

あのハルニレは 土墾りの 祖先の樹です み霊です

すこやかな あなた 好きです いまも

3.秋には 里の 実りの唄 苦労の汗も 匂わせる

あのハルニレは 豊の地の 世紀の樹です 微です

おおらかな あなた 好きです いまも

4.冬には 傘の 雪に耐え 小鳥の 夢も 温める

あの ハルニレは 移りゆく 世代の樹です 標です

たくましい あなた 好きです いまも


大正8年に報徳二宮神社が新築された際に、現在の福島県原町市からの入植者らによって初めて披露されたのが始まりで。その後、毎年9月20日の祭礼に奉納され、昭和30年から「二宮郷土芸能保存会」が結成され、後継者に伝承されている。

「二宮獅子舞神楽」

伝承地:豊頃町二宮 伝承者:二宮郷土芸能保存会

天の岩戸もおし開く、これが神代のはじめなり

いざや神楽も舞い遊ぶ 自妙の御幣をもって

悪魔を払うとさ 太平楽世と あらたまる

(セリフ)

ああや ととまりましたるは 伊勢神宮の御神楽

お後は報徳二宮神社 秋季祭典奉納のため

並びに氏子各位の悪魔よけ、あわせて当年の五穀豊穣

感謝のための舞神楽


この歌は、昭和の初期のころから大津沿岸の漁場でうた い継がれている船卸し、網起こし、網曳きなど一連の漁作業で威勢にいい掛け声とともに口遊まれているもの。

 「大津ハオイ」

伝承地:豊頃町大津 伝承者:丸池好一

○ 船を卸す時 セーノ セーノ

○船が動かず前以上に力を入れたい時

(先)ドットコードットコ セノー オッタラコリャー エーヤースルオイサ

(若)ヤースルオイサ ホラーヨコイ エーサオイサ

○船が海に浮んだ時

(先)ハードコイショ アードコイショ オーシコー

(若)ホラーオーシコー アードコイショ ホラーオーシコー

○波が荒くなってくると テンポが早まる

オーシコーコイショ オーシコーコイヨ(立ったり坐ったりしながら)

○網をおこす

(先)ヤーセ ヤーセ ドットコドットコ セノオッタラコリャー

(若)エー

(先)コレデモーユカナキャ ヤーエー ヤードーコセーヨイヤーエンヤー

(若)コーリャエンヤ アラドッコイ ヨイトコヨイトコ

(先)コレデモ コカナキャ セーー カミガミタノムヨー イトナー

(若)ヨーラーエンヤ(ドンと足を鳴らして)

○網を引く時

ハラードッコイ エンヤサエンヤサー

○網をあげる時

(先)オーシコー

(若)オーシコーオコンヨー

変化をつけることもある

例・オラーオオッで一番 ドココ娘、オーシコー

○船をよせる時(方向を横にする)

(先)ヨーイヤートーレ

(若)エーイトー

○遠方を航海する時

アイール チャーチャ ナガイキセル クワエテモ バフラヨー ヤーセ ヤーセ ヤーセ


豊頃村が、昭和25年の開基50年事業として村歌と音 頭を募集したとき入選したもので、村内の高木清喜が作詞、喜沢梧郎が作曲。

「豊頃音頭」

作詞:高木 清喜 作曲:喜沢 梧郎

1.ハアー 春は鈴蘭 野に丘に 川辺のさわらび そよ風吹いて

駒はいななく 高々と ああ一度おいでよ 豊頃へ

2.ハアー 夏は緑の 豆畑に さんさんと映ゆ 日の光

草取る乙女 白百合よ ああ一度おいでよ 豊頃へ

3.ハアー 秋は黄金の 十勝川 鮭が取れるよ 銀うろこ

岸は大漁の 魚の山 ああ一度おいでよ 豊頃へ

4.ハアー 冬は造材 腕自慢 どんと切り出す 雪煙り

運ぶ馬橇の 鈴の音 ああ一度おいでよ 豊頃へ


この歌は、大 津村(現豊頃町)が開基80年を迎えた昭和24年に、記念行事として一般から村歌と音頭を公募、入選した芦崎北東の歌詞に喜沢梧郎が作曲した。

「大津音頭」

作詞:芦崎 北東 作曲:喜沢 梧郎

1.漕ぐは 八丁櫓に ハオイも冴えて 群来の鰊に啼くかもめ ハーソラ コイ

大津男の見せどころ 伊達に縄帯 エーソレ 締めやせぬ

2.夏も厚内大津の川の 合いの中島誰を呼ぶ ハーソラ コイ

伸びる仔馬に肥る牛 伊達に大津で エーソレ生りゃせぬ

3.つづく鮭鱒柳葉魚も添えて 沖も川瀬もうろこ波 ハーソラ コイ

本場大津の名もかける 伊達に大網 エーソレ建やせぬ

4.燃える紅葉の裾から暮れて 月は黄金の穂を照らす ハーソラ コイ

南十勝の大津なら 伊達に俵を エーソレ積みやせぬ


なんの数え歌かさだかでは ないが、俗説として礼文内の中川吉松さんが唄い伝えている。

「数え歌」

伝承地:豊頃町礼文内  伝承者:中川吉松

一つ人の豆 取られん豆よ

二つ踏んだ豆 つぶれた豆

三つ味噌豆 色の付いた豆

四つ選た豆 くづの無い豆

五ついった豆 腹の切れた豆

六つむいた豆 皮のない豆

七つなった豆 さやの付いた豆

八つやいた豆 灰の付いた豆

九つ買うた豆 金の出した豆

十で取った豆 種にする豆ヨサ